多趣味で生きる者の雑記帳

現在は主にごちうさに対する想いについて書いています。

きらま2022年4月号掲載のごちうさを読んだ感想・考察

 こんにちは。最近私自身の生活環境が変化した事もあって、以前より時間に余裕がある訳では無くなり、それに伴い趣味事だけに時間を割くと言うのは中々に厳しくなりましたが、どれ程多忙になってもこの様な趣味事を完全に辞めてしまうつもりは毛頭ないので、以前より感想・考察を書き出すペースが多少遅くなると思いますが、何卒宜しくお願い致します。

 さて、今回はまんがタイムきららMAX2022年4月号掲載のごちうさの感想を書きたいと思います。今月号はブラバ組が誇る神沙姉妹が中心となる回であり、それ故に神沙姉妹の様々な一面がより深く明かされる様になっていますが、そこから見えてくるものが、何と言うか私の心に凄い勢いで刺さる様なものだったので、今回は書式を今までとは少し変化させて、より私自身が持つ心情を率直に書き出そうと思います。

※注意※

最新話及び単行本10巻以降のネタバレを含むものなので、その辺りをご了解お願い致します。また、ここで書き出した推察や考察は個人的な見解です。

1.はじめに

 今回のお話は神沙姉妹を主軸として描かれているお話であり、それ故に今月号も大筋は日常系らしい展開だと言える。だが、一つ一つの内容自体の起伏はかなり大きく、また単行本10巻以降に現れる様になり、とりわけ単行本10巻終盤から単行本11巻序盤にあたるお話にかけて多く存在している「独特な異質さ」を少なからず感じる場面そのものは存在しており、その独特な雰囲気は、どことなく「絶対に逃れられない運命は、ゆっくりでも確実に差し迫っている。」とも感じ取れる。その為、私としてはどの様に捉えるべきなのか、それが自分でも正直良く分からないと言うのが本音ではある。

 また、今月号の扉絵に対しても、私は「悪魔的とすら感じるまでの妖艶な雰囲気に対する心酔」と、「悪魔的な雰囲気を持つ妖艶な2人に心までも奪われてしまうかも知れないと言う恐怖」と言う二種類の感情を抱いており、ある意味悪魔に対して私が持っている「恐怖と心酔」と言う両極端な価値観が如実に表れている。因みにこの様な両極端な価値観は、悪魔とは対比の存在である「天使」に対しても私には存在しており、天使の場合は「その輝かしい雰囲気に対する癒し」と、「その奥底知れない輝かしさに対する一抹の恐怖」と言う、やはり悪魔同様「心酔と恐怖」と言う形で存在している。どうも私は際限なき魅力を心酔と恐怖と言う観点から捉えるのが好きな様で、私が所謂「美形悪役」若しくはそれに準ずる雰囲気に惹かれやすいのもここから来ているのかも知れない。

 話が色々とややこしくなったが、要するに私は今月号のごちうさに対して深く心酔する一方、どこか引っかかる感触を抱いている訳であり、これだけ聞くと何やら物々しく思えてくるかも知れないが、これらはあくまで私が何となく抱いている感触であり、一通り読み終えた後には、何時もの様に「今月号掲載のごちうさも良かった……。」と思えたものである。故にここで書き出した内容はそこまで重要では無いのだが、私がこの様な感触を抱いたのも疑いなき事実である為、その事を忘れない為にも書き残しておく必要があると考え、記載した所存である。正直私としてもこれで良いのかさっぱり分からないが、私にはごちうさに対する気持ちを無理に隠したが為に、危うく取り返しのつかない事態を招きかねなかったまでに苦労した経緯がある為、私としてはこれで良いと言う確信はある。

 ここからはいよいよ今月号のごちうさを読んだ感想・考察の本題に入りたいと思う。今回は前述の通り、今までとは少々書式を変化させ、自分の感じた事を率直に認める(したためる)様にして書き出したいと思う。

2.購読した感想・考察

神沙姉妹の苦悩と歓び

 いきなり衝撃的な項目となったが、これは今月号前半の神沙姉妹を見て私が率直に感じた事であり、この部分における神沙姉妹が見せた立ち振る舞いが、私には「2人が抱える葛藤や苦悩が滲み出ている」と感じずにはいられなかった事が所以となっている。

 彼女達はブライトバニーの社長令嬢である事から、育ちの環境そのものはかなり恵まれているものの、親の仕事の都合で転校が多いが故に固定的な人間関係が作りにくかっただけでなく、周りの人達からは夏明ちゃんと映月ちゃんの2人よりも、その2人が持つ裕福な家柄の方を見るケースも多かった為、木組みの街で旅行先で出逢った心愛ちゃん達と奇跡の再会を果たすまでは、実質的に「神沙姉妹の世界観は自分達だけの閉鎖的なもの」にならざるを得ない状況に追い込まれており、それ故に2人共「これ以上人間関係の事で傷つかない為にも、周りの人達を寄せ付けない立ち振る舞いをする様になった」と考えられる程、彼女達には人間関係に対する辛い経緯があったと私自身ひしひしと感じており、今回も冒頭でその嘗ての2人を思わせる様な雰囲気が出ていた為、何やらただ事ではないと気になったのである。

 そして、そうして私は神沙姉妹のみに何があったかを知る為に、神沙姉妹の心境を辿る事にした訳だが、そこで待っていたのは、私が考えていた様な事を遥か上を行く内容だった訳だが、途中からその真実が明かされていくにつれて、悲愴的な感情から徐々に喜びを伴った明るい感情へと変化していき、これが後半の「神沙姉妹の歓び」と言うものに繋がっている。その為、ここの項目では感情の振れ幅が非常に大きくなっている事には留意して欲しい。

偽りの外面と溢れ出た本音

 悪魔的な雰囲気を持つ神沙姉妹の扉絵に迎えられ、今月号を読み進め始めた私だったが、冒頭いきなり私の気を揉む程に気になった事があった。それは神沙姉妹の2人共が見せた「極端なまでの閉鎖的な雰囲気」であり、その雰囲気からは、2人が木組みの街の学校に通う様になって見せ始めたありのままの自分とは程遠い、嘗ての自分達の世界観に閉じこもらざるを得なかった頃の2人を強く感じさせる雰囲気であり、それ故に2人共に映月ちゃんは心愛ちゃんから、夏明ちゃんは理世ちゃんからそれぞれ話しかけられても、まるで社交辞令的な対応で、その雰囲気からは「クール」を通り越して最早「他人に冷たく閉鎖的」と思わざるを得ない程だった。

 ただ、2人共に好きで閉鎖的な自分を演じていた訳では無く、それどころか相当無理をしていたのに気付くのは、そう時間は掛からなかった。何故なら、神沙姉妹の2人の異変に気付いた心愛ちゃんと理世ちゃんが、それぞれ2人の事を心配して保護していた事から、神沙姉妹にとって「閉鎖的な立ち振る舞いが2人にとっても望まざる形だったのは明白だったから」である。そして、保護された2人が見せた様子は、今までになく深刻なものであり、映月ちゃんも混乱の末に実際にやろうものなら大問題に発展しかねない事を口にすると言う精神状態だったが、とりわけ「理世ちゃんに自分の閉鎖的な立ち振る舞いについてコメントされ、悪意は全く無かったとはいえ、閉鎖的な立ち振る舞いをした事に対する罪悪感に耐え切れず、思わず目に涙を浮かべていた夏明ちゃんの様子」が、私にとっては心が突き刺されるものだった。元々夏明ちゃんが「気丈に見えて実はデリケート」と言うのは私自身ある程度読み解いてはいたのだが、今回あくまで心配の意で言葉を投げかけた理世ちゃん相手でも、本心では無かったとはいえ、友達に対して不義理な事をしてしまった罪悪感に耐え切れず、思わず目に涙を浮かべ、更にはラビットハウスに着いてからも、最早どの様な立ち振る舞いで生きていけば良いのか分からず、悲観に暮れて泣いてしまっていた辺り、夏明ちゃんがとても精細な心の持ち主だと思い知らされるには十分だった訳である。

 何れにしても、気になるのは「何故神沙姉妹の2人がここまで精神的に不安定になってしまったのか」だが、その答えはやはりと言うか何と言うか、2人が受けたブライトバニーのアルバイト面接に落ちてしまった事であり、それが2人にとっては「ありのままの自分を認めて貰えなかったからダメだった」と、自分達の素の人格が良くなかったから落とされたと思い込み、それ故にどの様な立ち振る舞いを人前で見せれば良いのか分からなくなり、昔の様に傷付いてしまう事に対する恐怖から、あの閉鎖的な立ち振る舞いをしようとした訳である。私もアルバイトの面接で普通に落ちてしまった苦い経験がある為、ある程度は分かるのだが、落とされた際には本当に「自分の何がいけなかったんだ。はっ!もしかして自分は、ありのままの自分ではダメなのか……。」と、神沙姉妹の2人の様に自責の念が働き過ぎてしまうが故に、必要以上に自分自身を追い詰めてしまう事も、経験が少ない内は十分あり得るものであり、それ故に私としても神沙姉妹の2人が見せた混乱ぶりが痛い程良く分かった。尤も、私の場合は今回神沙姉妹が見せた様な極端な発想までには至っていないのだが、それは私が「たまたま神沙姉妹の様にはならなかっただけ」で、私自身の立場や性格、そして置かれている状況が違えばどうなっていたのかは全く想像がつかず、故に私も神沙姉妹の様に視野狭窄に陥り、冷静に考えてみればあり得ない発想に囚われてしまっていた可能性は十分にあったと思う。

 また、今月号序盤における神沙姉妹の立ち振る舞いを見ていて、彼女達は自暴自棄気味な事を口に出していたとは言え、本当は2人共「ありのままの自分でいられるのが何よりも嬉しく思っている事が分かる」のが、個人的には凄く嬉しくもあり、凄く安心したものである。繰り返す様に神沙姉妹は前述した様な経緯から、長らく自分の気持ちを偽る様な人生を送っていた為、本来の自分を周りにもきちんと見せながら生きていく事に対して恐怖心や抵抗感を抱いていないかと、私自身懸念が少なからずあったのだが、今月号において他者からの評価に対する恐怖心はあったとしても、どれ程自分を偽り続けていた過去があったとしても、神沙姉妹は自分を偽る様な生き方は望んでおらず、ありのままの自分を見せられる人生を送りたいと考えていた事が分かったのは、私にとっては心に突き刺さる様な内容であるだけでなく、長らく私自身の心のどこかで抱えていた、根拠不足故に肯定も否定も出来ないと言うもどかしい懸念を払拭してくれる様な有り難い内容でもあった訳である。

 しかしながら、この時点では神沙姉妹の本来の性質が、育ち故にやや世間とズレている点を除けば基本的に良き人格者である事が判明したのと同時に、その本質が否定されてしまったと言う構図が成立していた為、私としてはかなり複雑な気持ちだった。勿論、私は「本来の神沙姉妹が真っ当な人格者なのだから、素の性質が相応しくなかった為に面接に落ちてしまったなんてあり得ない」と思っていたし、実際に神沙姉妹の性質が問題で面接に落ちてしまった訳では無かったのだが、この時点ではまだ知る由は無く、複雑な気持ちである事から脱却するのは叶う筈もなかった。

真実を知る恐怖と真実を知る重要性

 ここまで序盤で見せた神沙姉妹が陥ってしまった憔悴ぶりについて書き出してきたが、抑々神沙姉妹がここまで憔悴する羽目になってしまったのは、神沙姉妹の2人が面接に落ちた理由をお店側から聞く前に、真実を知る事に対する恐怖故に逃げ帰ってしまったからなのだが、神沙姉妹は真実を知る事に対して恐怖を感じている一方、真実から逃げてはいけないとも自覚している事から、如何なる場合でも2人を責める事は出来ない。私もそうなのだが、真実を知るべきだと分かっていても、いざ知ろうとすると途端に知るのが怖くなってしまうのは良くある事であり、私としても神沙姉妹の様に「真実はどんなに怖くても知るべきだ」と意識していても、いざ知ろうとすると「やっぱり真実を知るのは怖い。逃げられるなら逃げたい……。」と思う事はザラにあるし、何なら「このまま知らない方が人生幸せに生きられるよ」と、自分の中で真実から完全に目を背ける事を正当化してしまいたいと思う事すら、条件が重なれば全然あり得ると思う。無論、そんな正当化は本当に一時しのぎなもので、本質的には全然意味をなさない行為である為、私としてはそんな逃げの手は出来るなら使いたくないのだが、真実を知る恐怖と言うものは、時に自分の中で固く誓った価値観すら都合良く解釈を変えてしまればどんなに楽かと思う程凄まじく、また文字通り恐ろしいものなのである。

 だが、今月号の中盤で神沙姉妹が面接に落ちた本当の理由が明かされた時、私としては改めて「真実を知る事の重要性と、そこから逃げてはいけない理由」について考えさせられたと思う。何故なら、明かされた本当の事実と言うのは、神沙姉妹がブライトバニーの採用面接で落ちた理由に「彼女達の性質の問題」と言うのは一切無く、本来は「店長が見せたある種の優しさ故」だったからだ。これがもし神沙姉妹が真実を知る事から恐怖故に何時までも逃げ続け、それ故に彼女達が何時までも「ありのままの自分がいけなかったんだ……。」と言う誤った思い込みをやり続けていたらどうなっていたのか……、想像するだけでもかなり恐ろしい話であり、私としては私自身の考えがあまりにも悲愴的である事から、ごちうさは所謂「もしも」の話が豊富にあるとは言え、容易には記事に書き出せないと思う程である。

 尚、自分達が面接に落ちた本当の理由を知った神沙姉妹は、「ありのままの自分達を見せた事が原因で落とされた訳では無かった事」を知れた事で、思わず堰を切った様に涙を流しており、お互いがありのままでも良いのだと噛み締めていたが、これもある意味「真実を知る事から完全に目を背けなかったから知れた事」であり、そこに至れたのには、神沙姉妹にとっては自分達の人生を大きく変えてくれた存在でもある「心愛ちゃん達の協力」があってこそだったのは言うまでも無いだろう。尤も、神沙姉妹としては友達に自分達の悩みや何か自分が躓いている事を共有させるのは迷惑にならないかと考えている節があり、私もその気持ちは良く分かるが、心愛ちゃん達にとっては「悩みや何か自分が躓いている事を気軽に相談できる相手こそが、自分達を大切に想ってくれる友達」である為、神沙姉妹としてはもっと気軽に友達の事を頼って良いと私は考えている。

 また、「神沙姉妹としても友達に対して自分の悩み事に関する事で頼っても良い」と言う事に関しては、冬優ちゃんが智乃ちゃんとの電話で見せた反応が象徴的であり、冬優ちゃんとしても同じブラバ組として、神沙姉妹が何かに躓いているのなら力になりたいと考えているのだが、当の神沙姉妹は「自分達が面接に落とされた理由が分からず悩んでいる事」を冬優ちゃんには直接相談してはいなかった為、冬優ちゃんがそれをしてかなり不満そうな心境を智乃ちゃんにぶつけていたのである。私としては「冬優ちゃんの気持ちも分かる」と言った限りだが、神沙姉妹は「たまたまそれぞれ心愛ちゃんと理世ちゃんに引き止められたから話せたとはいえ、もし誰にも引き止められなければ、恐らく自分達が抱えている悩みを誰にも話す事はなかった」と言った事が、今月号の流れや彼女達が明かした心境からある程度は想定できる為、神沙姉妹に悪気は一切無かったと私は考えているが、一方で同じブラバ組でありながら気軽に相談してこない事に対して不満に思う程に神沙姉妹2人の事を考えてくれる友達がいる事は、神沙姉妹にとっては凄く幸せな事実である事を物語っているとも考えている。その為、今回の件でブラバ組が多少言い合いになる可能性こそあるものの、真実をきちんと話せば、本格的な争いとまでは至らずに丸く収まるとは思う。

神沙姉妹が見据える境地

 真実を知る事に対して恐怖に慄きながらも、友達と共に聞くと言う形で真実を知る道を選び、最終的には元の自信を取り戻した神沙姉妹だが、そんな2人を見て私が凄いと思ったのは、どの様な理由にしても、ブライトバニーの面接には落ちてしまい、次に採用されるチャンスが何時になるかすら分からないにも関わらず、神沙姉妹の2人はそれでも諦めずに更なるリベンジを誓った事である。私の場合、神沙姉妹の2人の様に「たとえ何度落ちてしまっても、諦めずに同じ所に挑戦し続ける」という発想をとても実行には移せないと思うし、それこそ「際限なく落ち続ける可能性が常につきまとう恐怖」を考えれば、やはり私にはとても無理だと思ってしまう為、神沙姉妹の2人は凄いと思った訳だが、神沙姉妹も全く理由なくその様な誓いを立てている訳では無く、しっかりとした信念があるからこそ、その様な事が可能になる訳であり、その理由に関しては、映月ちゃんと夏明ちゃんでは少々異なっているとはいえ、共通しているのは2人共に「2人してブライトバニーで働く事こそ、今の自分が目指したい理想の境地」という事であり、それに向けてはどんな努力も苦労も惜しまないのがはっきりと分かる様になっており、その事を思えば、神沙姉妹にとってブライトバニーで採用されると言う事は、自分達にとって大きな意味を持つ事であるのは明白だと言える。

 ただ、この時の神沙姉妹は2人共に「ありのままの自分でいても良い」と認められた事を知れた悦びもあってか、今月号前半で見せていた様な悲観的な姿が嘘かの様に、浮かれ気味且つ自信過剰気味な姿を見せていた為に理世ちゃんから心配されており、私としてもその浮かれぶりから理世ちゃん同様「こんな調子で本当に大丈夫?」と心配になったものだが、一方で「神沙姉妹が見せる様な自信を持った方が、物事は案外上手くいきやすいものだ」という考えも私にはある為、結局の所私は理世ちゃんと違って、自信満々の神沙姉妹に対して、多少は心配に思いつつも最終的には「そうだよ。その意気だよ!」と言う考えに行き着いた為、理世ちゃんからはお灸を据えられそうだが、私はなんだかんだ言って根が楽観的なタイプなので、神沙姉妹が過剰なまでの自信に満ち溢れているのが純粋に喜ばしかった上、誇張もボケも抜きで「本人達がその位自信があるならそれで良いと思う。」と言う結論に行き着いたのである。

 思えば神沙姉妹は「ブライトバニーの社長令嬢」である為、父親(社長)からしてみれば必然的に娘達2人が、自分が社長と務めている会社に(アルバイトとは言え)入社しようとしている構図が成立する事から、ブライトバニーの社長としてもそうだが、神沙姉妹の父親としても2人の事をどう思っているのか少々気になる所ではある。私としては、何だかんだ言っても神沙姉妹の父親が、厳しそうに見えて実はとても家族想いな所が度々現れているを思えば、色々思う事があっても最終的には2人が選んだ道を尊重してくれる(と言うかそうあって欲しい)と考えているが、真相はいかに。

皆で作り上げる新境地

 今月号の後半では、心愛ちゃん達の尽力もあって元の自信を取り戻した神沙姉妹の2人が、自らの夢の実現のために尽力する姿がとても印象的であり、しかも神沙姉妹の2人の為に心愛ちゃん達が「神沙姉妹の猛特訓の計画」を立ててあげており、これは神沙姉妹もといブラバ組が、木組みの街の住人にとっては「かけがえのない友達」である事を改めて感じさせる場面としても機能していると考えている。

 ただ、私としてはここでも気になった事がいくつかあり、一番大きかったのは、心愛ちゃんが言う「神沙姉妹の猛特訓と言うのが何か、その詳細が本人の口から読み手に分かる形で言及されていない事」であるが、実の所これまでも重要な場面で心愛ちゃんの心境が伏せられる事は少なくなく、今回も本人の口からは「何故その様な計画を思い立ったのか、またその意義は何か」と言った具体的な言及が、読み手に直接分かる様な形では言及が無かった事で、心愛ちゃんの計画の真意を探るのが難しくなっている訳だが、今回も伏せられているが故に興味深い考察が出来る様にもなっている為、私としては正直「敢えて大事な所を伏せてくれて有難うございます。」と言う気持ちも無くは無いのだが、何れにしても今回の「神沙姉妹の猛特訓」は、「友達を想い、友達の為にできる事は何か、それをよく考え、全力で行なっていく」と言うごちうさの良さが前面に表れた内容だと考えており、非常に尊き内容になっていると捉えている。

 そして、今月号の最後では、智乃ちゃんとティッピーが対話をすると言うシーンがあるのだが、個人的には「そこで語られた内容こそ、この物語の真髄を体現すらしている」と思う程に考えさせられる内容であった為、個々の場面で明かされた内容についても考察を深めてみたいと考えている。因みにティッピーは、作中を見る限り「元々は普通のうさぎだったが、何らかの理由によって智乃ちゃんの祖父の魂が乗り移った存在に変化した」となるのだが、何故ティッピーに智乃ちゃんの祖父の魂が乗り移ったのか、その事については物語開始から現時点での最新話に至るまで一切言及されていない為、ティッピー周りに関する真相は殆ど分からないのが現状である。しかしながら、青山さんのキャラソンである「うさぎになったバリスタ」では、孫である智乃ちゃんの事を強く想う祖父の心境が見え隠れしており、私としては「このキャラソンには、智乃ちゃんの祖父が何故うさぎになったのかと言う問いに対する、何か重要な答えが隠されている」と思う程、謎を解く重要なカギとして捉えており、故に「全くもって解き明かす術がない訳ではない」のは明白だと思う。尤も、それでも非常に難解なのは事実だが……。

猛特訓の真意

 今月号後半においては、神沙姉妹がブライトバニーの面接合格を勝ち取る為に、心愛ちゃん発案のもと、心愛ちゃんが甘兎庵の看板娘である千夜ちゃんと、フルール・ド・ラパンでアルバイト勤務をしている紗路ちゃんに働きかける形で協力を依頼し、それぞれの喫茶店の合意*1を経て、神沙姉妹の猛特訓計画を遂行するものであり、私は「これで神沙姉妹の面接スキルがさらに向上するのだろうなぁ。」等と考えていた。因みに甘兎庵では恵ちゃんが、フルール・ド・ラパンでは麻耶ちゃんが既にアルバイト勤務を始めており、今月号においてもそれぞれ神沙姉妹の猛特訓に協力しており、これも中々に心打つ内容となっている。

 だが、私が立てた上記の様な考えは本編を読み進めていくにつれてどんどん陰りが見える様になり、最終的には「これは一体何の特訓なのだ?私にはもう全然分からないよ。」と、思わず困惑を隠さずにはいられなかった。と言うのも、神沙姉妹が面接に受かる為に猛特訓をすると言うのだから、私はてっきり「『面接官と面接を受ける側』と言う構図を見立てた上で練習を積み重ねる、所謂よくある面接対策の猛特訓」かと思っていたのだが、本編を見る限りでは、どちらかといえば「喫茶店における接客や、接客の際に見せる態度や笑顔に関する特訓」が中心に描写されていた為、言うならば「喫茶店で働く事そのものの特訓」という趣旨が強くあり、それ故に自分が想像していたものと違っていたと言う印象が強く刻まれたからである。しかしながら、冷静になって考えてみれば、今月号で描写されていた様に「喫茶店で働く事を見据えた特訓」を中心に行う事は、茶店で実際に働く為に必要なスキルや意気込みをより実践的な形で経験を積めると言う事に繋がっている為、今月号で行っていた事の方が、私が想像していた方法より遥かに理に適っているのは明白であり、それ故に最終的には「単に私が早合点をしていただけだった」と言う情けない結果に終わった訳だが、同時にそれをして「心愛ちゃんはなんて凄い提案力の持ち主なのだろう。」と考えたものであり、ここから「詳細が伏せられている、心愛ちゃんが提案した猛特訓の内容の真意」について考察してみようと思い立ったのである。

 そして、私は「抑々心愛ちゃんがどの様な真意を込めて、神沙姉妹に計画を提案したのか」と言うものを考察してみる事にしたのである。ただ、これに関しては、明かされている情報が少ないが故に解き明かすのが難しく、私としてもかなり悩ましかったが、それでも心愛ちゃんの計画を聞いた千夜ちゃんと恵ちゃん、紗ちゃんと麻耶ちゃんそれぞれの喫茶店組が見せた行動を読み解けば、心愛ちゃんは「神沙姉妹にガチガチの面接対策を施したかった」と言うより、神沙姉妹には「面接に受かる様な訓練だけでなく、実際の喫茶店で働く経験を通して、喫茶店で働く事の楽しさを知って貰いたかったのではないのか」と思えてやまない。何故なら、これにより神沙姉妹は「より面接に受かる為のスキルアップができるだけでなく、喫茶店で働く事の楽しさや境地を知れる」と考えられるからであり、この事はそれぞれの喫茶店組が見せた猛特訓の内容を見れば大方推察できると捉えている。

 つまり、私は心愛ちゃんが発案した「神沙姉妹の猛特訓の真意」と言うものを「神沙姉妹には実際の現場で経験を積む形で『喫茶店で働く事の意義』をその身で体感して、その経験を活かして面接のスキルアップに繋げてくれれば良いのではないか」と言う形で捉えている訳であり、この根拠は前述の通り「今月号における猛特訓の内容が、単に面接に受かる為の対策とは一味違うものだった」と言う所から来ている。その為、私としては「心愛ちゃんとしては、神沙姉妹には実際の喫茶店で働く楽しさを教える形で、面接に向けて頑張ると言う意思をもって欲しかったのかな。」とも感じ取っているのだが、本当の所は心愛ちゃんのみぞ知る事であり、私はそれを推察しているだけに過ぎない。しかしながら、今月号の流れを見るに、心愛ちゃんには神沙姉妹の猛特訓に対してただならぬ想いがあったのはほぼ間違いないだろうし、神沙姉妹にしても心愛ちゃんが込めた思いが伝わっているとは感じている。尤も、最終的にはどうなるか現時点では全く分からないが、個人的には神沙姉妹が良い結果を勝ち取れる様に願っている。

神沙姉妹の意外な素性

 ここまで心愛ちゃんが立てた「神沙姉妹の猛特訓」について考察した内容を書き出してきたが、この他にも個人的にはその猛特訓中に見せた「神沙姉妹2人の意外な一面」も見逃せなかった。その意外な一面と言うのは、映月ちゃんなら「接客の際のノリがかなり良く、それぞれの喫茶店が持つ独自の雰囲気にもいとも簡単に馴染める事*2、夏明ちゃんなら「紗路ちゃんと麻耶ちゃんの前では威勢の良い面持ちだったのに、いざ接客となると途端に舌足らずになって狼狽えてしまうと言うかなりの内弁慶ぶりを見せた事」であり、どちらの場合も2人がその様な傾向にある事自体は今までもちょくちょく見えていたとは言え、今回この様な形ではっきりと突き付けられた事は、私としては「何か意味が込められている事かな。」とも感じている。

 また、神沙姉妹が見せた意外な一面に対して私としては、映月ちゃんの場合は「ノリが良く、店の雰囲気に染まりやすい事は良い事だと思うし、心配に思う事があるとするなら、ノリが良過ぎるが故に却って支障をきたしてしまう事がある事位。」なもので、故に「映月ちゃんなら大丈夫だと思う。」と言った所だが、夏明ちゃんの場合は全く別で、「気を張り過ぎていると感じられるし、それ故に裏方では威勢よく出来ているのに、いざ表に出ると途端に舌足らずになっているから、もう少し普段からリラックスして接客に望んだほうが良いのでは?」と思う程、夏明ちゃんに対しては心配に思う事が沸き起こったものである。ただ、夏明ちゃんに関しては元々「普段から気丈に振舞っているが、実はそこまで気が強い訳では無い」と言うのは分かっていた為、ある意味この猛特訓で夏明ちゃんの素性がもろに出た事になるのだろうが、それ故に自分の特性を推し量る良い機会と巡り逢えたとも考えられる為、夏明ちゃんが生真面目且つ面倒見の良い性格故に気をどうしても張りがちなのは理解できるのだが、喫茶店で勤務をする時位は自分の無理なく、映月ちゃんの様にのびのびと望んで欲しいと思うばかりである。

 更に言えば、甘兎庵で特訓した映月ちゃんにとっては恵ちゃんと、フルール・ド・ラパンで特訓した夏明ちゃんにとっては麻耶ちゃんと言う同学年と一緒に頑張っていると言う構図があるのだが、映月ちゃんと恵ちゃんはお互いに波長が合う事もあってか、今回も普段通りおっとり仲良しな雰囲気が中心的だったのに対して、夏明ちゃんと麻耶ちゃんに関しては、本来はお互いの事を想い合った良き友達関係なのだが、お互いに「負けず嫌い」と言う部分が似ている事と、性格が似ているが故にどうしても意地を張りがちな事もあってか、お互いが自分の主張を一切曲げずにヒートアップして、そのまま言い争いに発展する事も少なくなく、今回の特訓においても例に漏れず、お互いに接客態度についてダメ出しされる事にイライラしながら言い争いをして、先輩である紗路ちゃんを思わず複雑な気持ちに追い込んでいる。ただ、それでも恐らく紗路ちゃんも麻耶ちゃんと夏明ちゃんの関係性については、自分にとっての幼なじみたる千夜ちゃんとの関係性の事もあって良く理解しているとは思うのだが、やはり麻耶ちゃんと夏明ちゃんは同学年と言う事もあって、お互いに「麻耶(夏明)だけには言われたくない!」と言う気持ちがどうしても芽生える上に、同学年があるが故にお互いに大人な対応を見せにくくなり、更にお互いに中々素直になれない性格なのも相まって、本当はお互いに友達として大切に想っているとは言え、2人の性格上どうしても言い争いになってしまう事があるのも、ある程度は仕方ないのだろう。

 そんな神沙姉妹だが、この色々な意味で盛り沢山な猛特訓を経て「絶対にブライトバニーの面接に受かってみせる」と言う決意を新たにした様で、2人共に冬優ちゃんに向けて「いつか必ず3人でブライトバニーで勤務しよう」とメッセージを送っていたのは大変に印象的であり、この事実は神沙姉妹にとっても冬優ちゃんは大切な存在である事と、冬優ちゃんと神沙姉妹2人を合わせたブラバ組を神沙姉妹も大切に想っている事が良く分かると捉えている。今月号において冬優ちゃんは、神沙姉妹に対して自分の事をどう思ってくれているのか不安に思っていた場面があった為、この様な事実は冬優ちゃんにとっても凄く嬉しかったと思うし、今後ブラバ組が更なる成長を遂げていくのは明白だと考えており、総合的に見るならば、神沙姉妹の猛特訓はブラバ組の結束を高める意味でも大成功だったと思う。

目指すべき理想像

 今月号は基本的に「神沙姉妹の奮闘」が中心となっているが、終盤の局面は例外的に「智乃ちゃんと、ティッピー(智乃ちゃんの祖父)の対談」となっており、ここでは個人的に「人生観」について本気で考えさせられるものがあると思う程、ティッピーから放たれた言葉にいたく感銘を受けた。と言うのも、自分(智乃ちゃんにとってのおじいちゃん)がずっと掲げていた理想を大切に慮り、どの様な事があってもその意思を継ごうとする智乃ちゃん相手に智乃ちゃんの祖父は、「目指すべき理想像は人それぞれあるのではないか」と言った趣旨の言葉を投げかけたからであり、これに対して智乃ちゃんはその抽象さ故に困惑気味だったが、私としては「これこそごちうさの根幹にも関わる思想だ……!」と感じるほかなかったからである。

 抑々智乃ちゃんの祖父は、喫茶店に対する理想像を所謂「隠れ家的な喫茶店に置いており、ラビットハウスがシックで落ち着いた雰囲気をイメージして調律されているのも、正に智乃ちゃんの祖父の理想像が込められている証であり、故にその様な環境で育ち、祖父の影響を受けてバリスタになる事を夢みた智乃ちゃんが「祖父の理想像が込められた喫茶店を守りたい」と思うのはある意味当然の成り行きだっただろうし、またその事を智乃ちゃん自身の意思で決めていた事に、智乃ちゃんの祖父としても嬉しかったのはまず間違いなかったと考えている。

 しかしながら、智乃ちゃんは現在の高校1年生の時から遡る事2年前(つまり物語開始時点)、自身にとって最早欠かす事など出来ない存在であり、人生の大きな分岐点ともなった心愛ちゃんとの出逢いを経て、心身共に大きく成長し、そして嘗てとは見違える程様変わりした。勿論、智乃ちゃんは今でも現在進行形で成長を遂げているのは言うまでも無いが、彼女がその成長の過程を歩んでいく事に伴う形で、昼間のラビットハウスの雰囲気も「シックで落ち着いた雰囲気」から、徐々に「沢山のまほうで溢れた、幸せを象徴する賑やかな空間」*3に変化した事で、智乃ちゃんの祖父は徐々に「自分が持っていた喫茶店の理想像と、智乃ちゃんがやるべき喫茶店の理想像は全く違うのではないか」と考える様になり、今月号において智乃ちゃんが「喫茶店の理想像」についての話を持ちかけた事で、遂に智乃ちゃん本人に向けてあの様な事を言ったのではないかと私は考え、そして同時に私はこの様な考えに至った事で、智乃ちゃんの祖父が智乃ちゃんに向けて送った言葉を「これこそ正に豊富な人生経験に裏付けされた言葉であり、人生観をも覗かせる力を秘めている。」だと考えた訳である。

 色々と長くなったが、まとめると私は今月号における智乃ちゃんの祖父の発言を、簡単に言えば「智乃は自分(智乃ちゃんの祖父)とは違う理想像の喫茶店を作っても良い、寧ろ作るべきなんだ。」と捉えた訳であり、その様な事を祖父が発した理由として「今まで智乃ちゃんが心愛ちゃんと出逢ってから作りあげてきた数々のラビットハウスの姿を見て、智乃ちゃんには智乃ちゃんにしか作れない喫茶店の理想像があると考えたから」と言うのが考えられる訳である。ただ、当の智乃ちゃんは自信の祖父がくれた言葉に対して、その難解さ故に困惑の色を隠せていなかった訳だが、これに関しては智乃ちゃんも成長著しいとは言え、それでもまだ高校1年生の10代半ばである為、ある意味良く分からないのが普通なのであり、故に私としても違和感は殆どなかったし、同時に「これから智乃ちゃんが大人になった時、この時自身の祖父からかけられた言葉の意味をその身をもって理解すれば良い」と考えている。そして、その時彼女はどんな想いを抱くのか、それは現時点では誰にも分からないが、きっと彼女にとって感慨深いものになると思う。

3.あとがき

 以上がきらま2022年4月号掲載のごちうさを読んだ私の感想・考察である。今回は前回同様「ほのぼのとした雰囲気」が中心的ながらも、近年のごちうさにおいて度々表れている「独特ながらも異質な雰囲気」がそこはかとなく存在していたとも感じ取っており、故に今月号においてもどの様な角度から捉えるべきなのかを推し量るのが難しかった面があったのだが、その一方で今月号も非常に心温まる結末が待っていた事から、何だかんだ言っても最終的には「今月号もとても良き内容だった。」となったのは言うまでもなく、総じて言えば今月号もごちうさらしい上質なお話だったと捉えている。

 今月号は神沙姉妹の2人が中心的な回であり、それ故に神沙姉妹の様々な一面が見えてきた回でもあったと考えているが、個人的にはその内容全てが凄く意味のある事だと考えており、その中でも今まで2人がさほど見せてこなかった本心からの想いや、偽りの自分を演じるより、ありのままの自分でいる事の方がよほど楽しく幸せだと言う想いをはっきりと知る事が出来た時、私はとても喜ばしかったのと同時に、神沙姉妹もこの様な想いをずっと秘めていた事を知って何処か安心した想いもあった。何故安心したのかと言えば、神沙姉妹が本当にこの様な想いを持っているのかハッキリと分かったからというのもあるが、それ以上に神沙姉妹も長らく不本意な環境下に置かれ続けながらも、根本に持ち続けていた想いは、今に至るまで変わる事はなかった事に感銘を受けたのが大きかったからである。

 そして、今月号の最後では智乃ちゃんと智乃ちゃんの祖父が「目指す喫茶店の理想像」について対談をしていたが、個人的にはこの場面にはごちうさと、ごちうさにおける人生観の真髄にも通ずる何かがある」と思う程に感銘を受けた一方、智乃ちゃんの祖父にしても高校1年生の智乃ちゃん相手にその様な「理想ひいては人生観にも通ずる話」を持ちかけてくるのも中々凄いとも思った。無論、私には智乃ちゃんの祖父がどの様な心境や想いをもって智乃ちゃんにあの様な話を授けたのかを知る由はない訳だが、どの様な事情があるにしても「何か深い意味がある」と考えるにあたって不足はないだろう。

 最後に、今月号では神沙姉妹がとても感情性豊かで様々な一面を見せてくれたのがとても印象的だった事と、終盤の展開に秘めた「人生観と理想像」について考えさせられる事はとても感銘を受ける内容だった事を改めて強調して、この感想・考察の締めとしたい。

 

おまけ

今回の文量は全て合わせてのべ400字詰め原稿用紙39枚分であり、前回の3月号のごちうさを読んだ感想・考察に比べると多少増えた結果となった。毎度の事だが、ここまで安定して書き出せているのも私が持つごちうさ愛がなせる技だと思えば、私としても感慨深い。

*1:フルール・ド・ラパンなら店の店長だと言及されているが、甘兎庵に関しては特に何も言及されていないのが地味に気になる点である。尤も、あのノリの良い看板娘と、実はその看板娘をも超えるノリの良さを持つ千夜ちゃんの祖母の事だから、何だかんだ言ってもあっさり快諾するのは容易に想像できるが。

*2:但し、あまりにも馴染み過ぎたが故に支障をきたしていた場面も見受けられる為、一長一短気味なのが玉に瑕。

*3:ラビットハウスにおける2度目のクリスマスパーティーや、ラビットハウスで開かれる誕生日会が代表的であるが、他にも度々開かれる「集まり会」でもその雰囲気は十分兼ね備えていると思うし、他にも挙げれば枚挙に暇がないと思う。