多趣味で生きる者の雑記帳

現在は主にごちうさに対する想いについて書いています。

きらま2021年1月号掲載のごちうさを読んだ感想

 こんにちは。ごちうさに対して真面目に考える事が多くなればなるほど、どの視点から見つめれば良いのか本気で考える事が多くなっていきます。元々自分としては人とは少し違った視点からアプローチする事をなるべく心掛けていて、それ故に躓(つまづ)く事も多いのですが、悲観的に考えても仕方ないので前向きに頑張りたいと思います。

 さて、今回はまんがタイムきららMAX2021年1月号掲載のごちうさの感想を書きたいと思います。先月号に続いて新キャラに焦点が当たった回なので新鮮味溢れるものだったと記憶しています。今回の感想も新キャラを中心とした焦点のあてがい方をしたいと思います。

※注意※

 ネタバレを含む内容なので、その辺りをご了承の上読んでいただくと幸いです。宜しくお願い致します。

1.今月のごちうさを購読した純粋な感想

 今回のごちうさを読んでまず重要だと思ったのが、ナツメ、エル姉妹*1の事について事細かく知れた事である。元々夏明・映月姉妹の事は単行本8巻で存在は知っていたが、事細かく知っている訳では無かった。2人共そこまで素性を積極的に明かすような人ではない事が主な理由なのだが、それ以上に私自身が8巻以降の話をきらまで購読していない故にブランクが存在する為でもある。因みに姉妹という事はどちらが姉でどちらが妹かとなるが、そこまでは情報に乏しく完全には分からなかった。これももしかするとブランクが影響している可能性がある。ただ、夏明ちゃんの方が映月ちゃんを引っ張っている面は良く見受けられるので夏明ちゃんの方が姉貴感はあるし、夏明ちゃんは映月ちゃんの事を呼び捨てしているが、映月ちゃんの方は夏明ちゃんの事をちゃん付けで呼んでいる為、夏明ちゃん方がお姉ちゃんだと言う可能性はある。尤もそれだけでは姉妹関係を断定する事は到底不可能なのだが・・・。

 そんな状態の私だったが、純粋な感想としては素晴らしい関係の織り合わせと言う一言に尽きた。言ってしまれば語彙力のごの字もない上に創造力にも乏しい様な陳腐(ありふれていてつまらないこと)な感想だが、ごちうさに限って言えばそんな言葉でまとめてしまうしかない程に濃密だからだと言える。要するに一言でまとめ上げるのが困難だという事であり、下手に独自性のある様な感想のまとめ方をしようとすると却って形が崩れる危険性が高いという事である。
 これ以上の細やかな説明はさておき、なぜ素晴らしい関係の織り合わせだと考えたかと言うと、夏明・映月姉妹の2人と麻耶と恵と言う幼馴染の2人と言う掛け合いが素敵なものだと思ったからである。元々2人だけの世界で生き続けてきた夏明・映月姉妹だったが、麻耶ちゃんと恵ちゃんの2人が同じ高校でそれぞれ心を通わせられる存在になった事はどれほど大きい財産なのか分からない。尤も麻耶ちゃんと恵ちゃんを始めとした皆には旅行先で出会っているので全くの初見でこそ無いが、当然ながらその時にはまさか再び出逢えるとは思っても見ない事であり、夏明・映月姉妹にとって皆との出逢いは確かに狭い世界に差し込んだ一筋の光だった事は疑いないとは言え、所詮は一時のものだと考えていた事は容易に窺い知れる上、本人らもその様に考えていたのが確認できる。だからこそ、この出逢いが益々素晴らしく見えるのであろう。

 まとめると、境遇も関係性も異なる2人2組の関係性の良さが素晴らしいという事である。ここからはそんな2組の今回見つけた様々な点を書き出す。

2.夏明・映月姉妹の人間関係について思った事

 前述の通り今回のお話は夏明・映月姉妹中心の構成となっているが、まず転校が多い故に友達が出来にくくそれ故に2人だけの世界観で生きていく事を余儀なくされ、更に関わってくれる人もどちらかと言えば家柄を見ていた上に、更には今まで所謂レールに敷かれた道を行くだけだった人生だったとあったのを見て何とも言えない気持ちになった。とは言っても転校が多いのも家庭の都合と考えれば納得がいくし、本人達よりも家柄を見られていた事も想像に難しくないが家が裕福であるが故であり、別に本人達が嫌われている訳でも、ましてや本人達に非がある訳でも無さそう*2だが、それらの要因はやはり人付き合いの大きな障壁ともなってしまっていたのは間違いないのだろう。
 その為か2人共(特に夏明ちゃん)にややドライな態度が目立つ印象が以前から存在した。本人達からしてみれば転校が多い故に友達を作っても直ぐに離れ離れになってしまうわ、そもそも友達を作ろうにも周りの人は家柄ばかりを見て私達の事は全然見ようとしないわで諸々重なった結果、人間関係を作ろうとする事が却って苦痛の種となってしまっていたのだろう。それ故にクールで近寄り難い雰囲気をまとう事で人を寄せ付けず、事前に苦痛の種をまかないようにしていたのであろう。
 ただ、周りの人は家柄ばかりを見ていたとは言っても、本人達は転校が多い故に編入も多いと推測される為、周りの人達からしてみれば夏明・映月姉妹の事を知ろうにも知れなかった*3事情もあったと考えられるため、一概に誰が悪いと言った責任問題には出来ない。周りの人達が家柄を見ていたのも夏明・映月姉妹の事で一番目立つのは育ちの良さだった故の可能性も十分に考えられ、2人の事をきちんと知ろうにも家柄を見つめる行程は避けられなかった可能性もある。勿論本当に家柄だけを見ていた人もいた可能性は十分にあるし、夏明・映月姉妹の気持ちも良く分かる事だとは言え、一概には結論を出せない事だと思われる。しかしながら、ただ一つ言える事とすれば、周りの人達は全員敵だと言ったそういう極端な考えに陥らないようにする為にも、冷静に状況を判断していく事が必要だという事であろう。極端な決め付けでは誰も幸せにはならないのだから・・・。

3.夏明・映月姉妹の人柄について思う事

 人間関係について長くなったが、ここからは夏明・映月姉妹を見て思った事を中心について書く。とは言っても人間性中心だが・・・。

 夏明ちゃんは普段から気を張っている事が強く、やや近寄り難い雰囲気を出していたのも否めなかった。ただ、本来は別に関わりにくい人では無いため、無理に演じていたと言える。その理由に少なくとも映月ちゃんと一緒にいる時には攻撃的な雰囲気は感じないし、基本的にはしっかりしている事から場に合わせて対応できる人である事等が挙げられる。そのため非常識な人では無く、寧ろ常識人だとも言える。このため夏明ちゃんはそのままでも十分人から好かれるとは思われるため、何故誤解される様な虚勢を張っていたかとなるが、恐らく実はかなりナイーブで傷付き易いタイプである事が関与している可能性がある。今までの経験から安易な人付き合いは厳禁だと思う様になって、それで人を寄せ付けないようにしていたという事だが、あくまで予想である。

 また、実は結構テンパリ屋な面があり、図星を指された時にはいつも慌てている。人に自分の気持ちを読み当てられる、面識ある人の動向には過剰に反応してしまう面があるのかも知れない。あとかなり感情が出やすいタイプで、見た目喜怒哀楽は割とはっきりしている。見た目と書いたのは夏明ちゃんは自分の本心を積極的に他人に見せる様な人ではない為である。とは言っても自己防衛のためなのである程度は仕方ない。気を張る為に無理をしていたらいつの間にか自分が分からなくなってしまった可能性も考えられるが・・・。

 他にも麻耶ちゃんと気質が似ている為か何だかんだ気が合う。2人共割に恥ずかしがり屋な面があるので、映月ちゃんや恵ちゃんが仲が良いと言うと互いに言い争う事もあるが、基本的にはお互い一緒にいて嫌だという事は無さそう。また、麻耶ちゃんは人の気持ちを考えずに軽はずみな事を言ったりしないので、夏明ちゃんとしてはそんな麻耶ちゃんの優しさに惹かれている*4のかも知れない。尤も普段は意地でも直接本人には言わないだろうが。

 一方映月ちゃんはと言うと、夏明ちゃんとは大きく異なりのんびりとしていて結構マイペース。普段はガツガツ来るような事も無く、全体的に控えめな印象が強く、また夏明ちゃんの様に気を張っている様子もあまりない。性格も基本的には穏やかで接しやすいタイプだが、物怖じせずに言いたい事はハッキリ言うので夏明ちゃんを含めた周りの人を驚かせることもしばしば。言い換えればそれだけ芯が強いという事でもあり、簡単には折れる様な人では無い事を窺えさせる。
 また、夏明ちゃん同様に感情性豊かだが、夏明ちゃんとは違ってテンパリ屋や面は見受けられない、何時でも物腰柔らかな雰囲気であり、人から好かれるタイプだと思われる。また同時に独特の感性の持ち主でもあり、感受性もかなり高い。あと、よく目をキラキラ輝かせている印象も強い。これに関しては好奇心旺盛と捉えるべきか夢溢れる人だと捉えるべきか分からないが、見ていて幸せそうなのが伝わると言う意味では良い点だとは言える。

 そののんびりとした気質は恵ちゃんと似ている為に気が良く合い、更に麻耶ちゃんと夏明ちゃんとは違いお互い言い争う事無く仲良くしている事が多い。2人共に感受性が優れている事や、争い事を好まないタイプだという事がその理由と思われるが、それ以上に一緒に居て気が合うのだろう。恵ちゃんにしても麻耶ちゃんとは幼馴染で仲良しとは言え、性格は異なっているので、波長が合っている映月ちゃんとは麻耶ちゃんとは違った楽しさがあるのであろう。私も恵ちゃんと映月ちゃんは良い2人組だと思うし、息も合っているので仲が悪くなる事は無いと思われる。ただ、2人共感性が良いが故に千夜ちゃんに才能があると見込まれている為、千夜ちゃんに影響される可能性は高いだろう。尤も千夜ちゃんとて悪気は無いし、寧ろ映月ちゃんならあっと言う間に仲良くなりそう。

 総じて言うならば、性格も気質も大分違うとは言え2人共基本的に人柄が良く、本当は誰とでも仲良くできるタイプだとは思う。強いて言うならば所謂温室育ちなので、世間とは多少なりともズレた感性だという事が玉に瑕となり得る*5が、2人共私が見る限りでは決してズレた感性がマイナスに働いている感じはしない。そもそも温室育ちだから必ず世間とズレている訳でも無いし、ましてやそれで多くの人と馬が合わなくなる事と言うのは私は絶対に無いと思っている。確かに環境は人の性格や気質に大きく影響するのは事実だとは思うのだが、だからといって環境が人の性格や気質を100%決めると言うのは言い過ぎで、どんな環境にいても人柄が良い人は良いし、言い方は良くないが、その逆もまた然りであるとは思う。大切なのは、環境で人を決めつけるのではなく、人をしっかり見つめてからその人の事を考えても遅くはないという事を意識する事である。夏明ちゃん・映月ちゃんの様な育ちの良い人はどうしても勘違いされやすい事も多いが、周りがどうこう思うよりも自分はこう思うから良いと言う確固たる意志をもつ事が重要だろう。

4.夏明・映月姉妹とチマメ隊の関係について思う事

 1月号のごちうさを読んでいて思ったのが、夏明ちゃん映月ちゃん共にやたらと智乃ちゃんにコンタクトを取りたがっているシーンが目立っていた印象がある事である。私は8巻以降のストーリーをまだ知らないので詳細は良く分からないのだが、1月号のごちうさを読む限りでは智乃ちゃんが淹れたコーヒーが相当に美味だった為にもう一度淹れてもらいたいという事なのだろう。それ自体は2人共味に詳しいとも言えるし、智乃ちゃん自身も2人に美味しいと言ってもらえた事を喜んでいるので良いのだが、どうしても堪能したいのかやや強引な手段(と言っても智乃ちゃんを家に招待して淹れてもらうと言うものなのだが・・・。)を用いようとする面がある。しかしその手段は現実的には無理があるものがあり、この辺りはどうしても思う所は多いのかも知れない。
 とは言ってもそうしようと麻耶ちゃんと恵ちゃんに持ちかける理由として智乃ちゃんの働いている場所であるラビットハウスを麻耶ちゃんと恵ちゃんが教えてくれないが故*6も理由の一つとしてはあって、2人共悪意がある訳では決して無く、この場合は単純に世間知らずなだけなので2人を無闇に責めるのも酷な話ではある。そして麻耶ちゃんと恵ちゃんにしても智乃ちゃんが働いているラビットハウスの事を教えないのは、夏明ちゃんと映月ちゃんが智乃ちゃんと私達より仲良くなってしまうと悔しいからと言う、智乃ちゃんとずっと仲良しだからこそ芽生える嫉妬があるが故であり、結果として両方共に気持ちが良く分かる事例であるために結論を出すのが非常に難しい事になっている。尤も高校生と言う年頃を考えるとある程度は仕方がない面もあるのだが・・・。
 しかしながら、最終的には麻耶ちゃんは夏明ちゃんと、恵ちゃんは映月ちゃんとそれぞれ打ち明け合っているので、外野が今更どうこう言う事も無いと思う。当事者同士できちんと心から分かり合ってより打ち解け合えたのならばそれで良いし、これ以上口出しする資格は最早誰にもないだろう。よって私としては優しく見守る。これが筋であろう。

 肝心の関係性に関してだが、何だかんだ言っても良い関係性が作れると思う。ここからは私の推測だが、チマメ隊としては夏明ちゃんと映月ちゃんの事は色々思う事はあっても悪くは思っていないし、それは夏明ちゃんと映月ちゃんからチマメ隊に関しても同様の事が言えるためである。チマメ隊にしても夏明ちゃん、映月ちゃんにしても全員人柄がとても良いので、きっとお互いの良い所を見つけ合って仲良くなれると思う。そんな気がしてならないのだ。勿論それは智乃ちゃんと深い関わりを持つフユちゃんも例外では無い。ひいてはチマメ隊を筆頭とした高校生組をも凌ぐグループとなる可能性も、もしかするとあるのかも知れない。勿論高校生組を交えた一つの仲良しグループとなる可能性も十分に秘めている。実際どうなっていくかはまだまだ未知数だが、皆が打ち解け合って仲良くなっていくと言うごちうさの良い所を前面に押し出した様な人間関係になってくれたら良いと言うのが、ささやかながら私の願いでもある。

5.今回のまとめ

 今回2回目となるきらま掲載のごちうさの感想を書きましたが、前回に次いでキャラの誕生日に合わせて書き上げると言う個人的なミッションを課した上で書きました。ただ、2回とも誕生日のキャラが主役じゃないのが若干引け目を感じてしまう要素としてありますね・・・。

 今回重視したのは人間関係と人間性についてで、元々私自身人間関係や人間性について思う事が多々あって、ごちうさでも例外では無かったのですが、今回それが顕著に表れたと思います。人間関係や人間性は一言でまとめ上げるのが非常に困難な分野で、それについて思う事は人の数だけあると考えています。そのため、一概に○○が正しいと言い切る事は非常に難しいのですが、それでも自分なりの考えはまとめてみたので見ていただけたならば幸いです。色々思う事はまだまだありますが、ごちうさが今後どんな風になっていくのか楽しみで仕方ありません。

 最後に投稿したのが12月4日という事で、香風智乃ちゃん。お誕生日おめでとうございます。

*1:本名はそれぞれ神沙夏明(じんじゃなつめ)、神沙映月(じんじゃえる)と言い、双子の姉妹である。2人共難読の名前であり知らないと中々正しくは読めないが、個人的には好きなセンスの名前である。

*2:そもそも出自の事も転校の事も本人らの責任に帰させるのはあまりにも酷である。

*3:しかも知った時にはまた転校してしまう事も多かったのであろう。

*4:本編中にもハーブティーの優しさに包まれている場面がある。この事から夏明ちゃんは感受性豊かな面も窺えさせているが、これは同時に打たれ弱い面がある事にも繋がる。人の気持ちが分かると言う面では良いのだが、行き過ぎると苦痛の種にもなり得る。

*5:特に映月ちゃん。

*6:夏明ちゃんと映月ちゃんは見る限り高校生になってから高校生組と関わっている事が殆ど無いが故に、マメの情報が唯一の手掛かりとも言ってよい。一応紗路ちゃんとは同じ学校故に関わりは皆無では無いのだが、学年が違う故に難しいだろう。となると高校生組でも学年が1つ上である理世ちゃんはどうなるのかとなるが、寧ろそちらがイレギュラーだと言える。